「企業は深センをどう活用するべきか? — 深センの「ものづくり」の現状」に参加してみての感想
以下のイベントに参加してきました。
https://peatix.com/event/344384
企業は深センをどう活用するべきか? - 深センの「ものづくり」の現状
トークイベントは1時間半、懇談は1時間位でしたが、
高須さんを始め藤岡さん、西野さん、岡島さんの登壇者の方々の熱量(特に高須さんの熱量。。)で、濃密で充実した時間を過ごすことが出来ました。
深センの活用についてぼんやりしていたこともクリアになって、非常にためになりました。
ボリュームがありすぎて纏めきれないのですが、
興味深い所をいくつか挙げてみました。
■1.爆速で発展する街、深セン
・2014年の地下鉄図と2016年は全然違う。どんどん地下鉄が増えている。
・住民の65%を占めるお金を稼ぐ20~30代の人達にとって便利で居心地良くする方針で街が作られている。
そのため、お年寄りに優しい街にしよう、という発想がない。
・地方からの出稼ぎの人が多い。金を稼いだり、子供が出来たら帰る人が多い。
深センは土地代が高くなり過ぎて、中産階級が家を買うなんて無理!
・毎日、新しい技術がコモディティ化されていっている。
「今日、これが出来るようになりました!」のようなことがサイトにほぼ日刊で出ている。
「昨日のイノベーションが今日ありふれたものになる」のが深セン。
「深センの一週間はシリコンバレーの一ヶ月に匹敵する」と言ったアメリカ人もいるとか。
■2.特許数も圧倒する深セン
・シンセンはコピー天国なので、シンセン内部で商売する企業に特許は役に立たない。
・シャオミー等の世界に向かっていく企業は特許に本気で取り組む。
・深センは、コピー天国とオリジナリティ溢れる企業が混在する街。
「深センはこうだ」と一言では語れない。
■3.どのタイミングで深センを活用すべきか?
・日本でプロトタイプを作りきってから深センにいったほうが良い。
・深センは量産化する段階まで来てから活用した方がいい。
・深センで品質を出すには、量産計画が重要。
■4.企業からの活用にあたって、深センの向き不向きは何か?
・どこかで見たことあるものの改良品を作りたい場合は深センで開発するのが早い。
公板等のコモディティ化された情報が再利用できるのも強み。
「もの」ではなくサービス等のビジネスモデルで勝負したい場合、
深センの開発速度を活用すればサービスインまで期間を非常に短くできる。
⇒深センの活用の仕方にはコツがあり、ノウハウが必須。JENESIS藤岡さんがお詳しい。
最初から細かく指示するのではなく、
大枠を作ってからイテレーションを回す方がうまくいくらしい。
・どこにもない新しいものを作りたい場合は日本の方が良い。
深センだとそもそもパクられてしまう危険性もあるので辞めた方が良い。
・超最先端の部品を使うような開発は日本の方がいい。
深センにはコモディティ化された部品が大量にあるが、超最先端の部品等はない。
中国に資材を持ち込もうとすると関税などでコストがかさんでしまう。
・深センの長所はコストパフォーマンスだが、同時に品質のばらつきが多すぎることが欠点。
3~5年持たせる製品は、中国ローカル部品で作るのは難しいと思われる。
■5.これからの深セン
・パクリの文化は根強い。夜逃げする経営者もいる。
しかし、新しいタイプの人達が深センの南山地区で起業し始めている。
たとえば、インスタ360で新しいシリーズがどんどん出てきている。
インスタ360には「Designed by 南山」と記されている。
アップルの「Designed by California」を意識している思われる。
なんでもあるのがシンセン。
・イノベーションを誘致する政策を展開している。
有名大学の博士号取得者が移住した場合、無償で3000万円の資金援助をしている。
※一方で、国有企業から炙れて5000万人の失業者が出てるとかの報道もあり・・
中国はとにかくスケールがデカすぎる。。
・北京と深センでは集まる人材のタイプが違う。
北京は「正解のある問題」を効率的に解ける天才が集まる街。
深センは「正解のない問題」を見つけて新しい物を創り出す天才が集まる街。
深センは莫大な資本が集中投下されて、新しいイノベーションが起きつつある。
・深センに行って、Make fairに参加して、中国人の友達を作ろう!!